- 経済性の向上
継手金物の省略、鉄筋の簡素化、および二次覆工の省略や部材厚の低減によるシールドトンネル外径の縮小により、全体的なコストダウンが可能となります。 - 品質の向上
セグメントリングをプレストレストコンクリート構造とすることにより、ひび割れのない、真円性、止水性、耐久性に優れたセグメントとなります。 - 内水圧が作用するトンネルに対応
高い内水圧が作用するトンネルでもプレストレスを導入することにより、コンクリート断面を全圧縮状態に保つことが可能であるため、構造的な安定性と止水性が確保されます。 - 二次覆工の省略
金物類を表面に出さないうえ、止水性が高いため、内面平滑型セグメントとして、二次覆工を省略することができます。 - 耐震性の向上
縦断方向にアンボンドPC鋼より線を使用することで、フレキシブルな構造となり、地震時の地盤変位に追随しやすく、耐震性が向上します。 - 施工性の向上
プレストレスを導入することで、セグメントどうしが一体化されます。したがって、継手ボルト類が不要となり、施工性が向上します。
工法のしくみ
P&PCセグメント工法は、コンクリート製のセグメントを1リング組み立てた後、PC鋼より線を挿入し、緊張定着することによって、トンネルの円周方向や縦断方向にプレストレスを導入することを特徴としたシールドトンネル工法です。PC鋼より線としては、摩擦ロスの少ないアンボンドPC鋼より線を使用するため、1周あたり1カ所の緊張で十分なプレストレスを導入できます。また、定着体としては、緊張側と固定側の定着体が一体となった、鋳鉄製一体型定着体(Xアンカー)をセグメントに埋め込んで使用することにより、セグメントの配筋が簡素化できるうえ、緊張作業性が向上します。