工法概要:泥土加圧シールド工法

  1. 広範囲の土質に適応性があります。
    砂層、砂礫層、シルト粘土層、シラス層およびこれらの互層に対しても作泥土材を用いることにより、塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換できるので多種多様な土質に広く適用できます。
  2. 沈下を最小限に抑えられます。
    切羽は泥土によって保持するため地山の変化はほとんどなく、地表面の沈下を最小限に抑えることができます。
  3. 同時裏込注入が可能です。
    シールド外周部および作泥土室内は泥土で止水されているため裏込注入材の切羽への回り込みがなく、確実な同時裏込注入が可能です
  4. 大深度・高水圧下にも適応できます。
    最大水圧7kgf/cm2を作用させた掘進実験により、高水圧下での掘進性能を確認しており、深度50m以上の大深度地下にも適応できます。

原理図

工法のしくみ

泥土加圧シールド工法は、地山の変化を最小限に抑えるために、以下の3要素に基づいて泥土圧を管理して掘進します。

  1. 泥土に変換します。
    カッタで切削した土砂に作泥土材を注入し、それを練り混ぜ翼で強力に練り混ぜて、塑性流動性と不透水性を持つ泥土に変換します。
  2. 泥土により切羽の安定を図ります。
    泥土を作泥土室とスクリューコンベア内に充満させ、シールドジャッキの推力により泥土圧を発生させ、この圧力で地下水圧と土圧に対抗し切羽の安定を図ります。
  3. 泥土圧により掘進管理します。
    隔壁に取り付けた土圧計により泥土圧を常時測定し、圧力が「泥土圧=土圧(静止土圧)+水圧」となるように掘進速度とスクリューコンベアの回転速度を制御することにより、掘進を管理します。


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